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最後の卒業生、胸元にスギやヒノキのコサージュを かんなくずで保護者ら手作り - 2023年度で閉校の奈良県立榛生昇陽高校

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最後の卒業式に向けてコサージュを手作りする育友会役員ら=19日、宇陀市榛原下井足の県立宇陀高校榛原学舎

 2023年度で閉校する奈良県立榛生昇陽高校の生徒の保護者でつくる育友会は19日、3月1日の最後の卒業式を前に、同校がある宇陀市榛原下井足の県立宇陀高校榛原学舎でコサージュを作った。手作りのコサージュは卒業生や教員らの胸元を飾り、セレモニーに花を沿える。

 

 榛生昇陽高校は1923(大正12)年開校の旧制宇陀高等女学校が始まり。48(昭和23)年から榛原高校に改称、2004年に室生高校と統合して榛生昇陽となった。23年度に100周年を迎えた。ただ、県立高校の適正化実施計画で22年に大宇陀高校と統合して宇陀高校が開校。榛生昇陽は現3年生125人(19日現在)が最後の卒業生になる。

 

 卒業式で使用するコサージュは長く育友会が手作りしていたが、5年前から外注していた。近年はコロナ禍で育友会の活動が少なかった中で、卒業生のため、そして会員同士が交流する場を設けるため、コサージュ作りの伝統が復活した。

 

 コサージュの素材は、初の試みで宇陀らしいスギやヒノキなどの香り豊かなかんなくずを使用。かんなくずは宇陀市内の製材業「西井木材」が提供した。作り方は育友会副会長で「恋する人形作家ひふみ」として活躍する中川浩美さんがアドバイスした。

 

 参加した同会役員約20人は霧吹きの水で柔らかくしたかんなくずを、編み込みながら巻き付けていき花の形に仕上げた。長男が卒業生となる育友会の加藤結花家庭教育部長は「榛生昇陽としても最後の卒業式。子どもたちの思い出に残るものを作ってあげたい」。小澤健一会長も「入学時からコロナで学校生活が制限されるなど、いろいろな経験をしてきた子どもたちが喜んでくれたら」と語った。

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