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焼き肉店で絵師が描く大和三山 ふすま絵の完成間近 - 奈良県橿原市

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「大和三山」のふすま絵を制作する福井さん=5日、橿原市大久保町の「大和焼肉 結」

 奈良県橿原市大久保町の焼き肉店「大和焼肉 結(ゆい)」の開店3周年を記念して、絵師の福井安紀さん(53)=京都府宇治市=が3日から、店内でふすま絵を制作している。店舗から眺めた姿の「大和三山」などが描かれている。きょう7日に完成予定。福井さんは「地元の人たちに愛される絵に仕上げたい」と筆を握る。

 

 同店は2021年に開店。店舗は、1912(明治45)年に川上村で建てられ、44(昭和19)年に現在の場所に移築された書院造りの古民家(木造平屋建て)を改装して活用している。

 

 今回のふすま絵制作は、数年前に奈良市内で開かれていた福井さんの個展を訪れ、「作品に心が惹(ひ)かれた」という古民家の家主の阪本恭央さん(81)が同店の3周年を記念して依頼し、実現した。

 

 福井さんは、江戸時代の絵師のように「気軽に依頼を受け、気軽に描く」活動をしようと、2016年から「ふすま絵プロジェクト」を開始。全国の寺院や店舗などでふすま絵を描いている。今回も同プロジェクトの一環。

 

 福井さんは今回、2種類のふすま絵(ともに幅約4メートル、高さ約1メートル80センチ)を制作。ふすま4枚ずつにそれぞれ、「大和三山」(香具山・畝傍山・耳成山)と畝傍山の形をした「松」を描いている。店内に差し込む光にも配慮しつつ、素早く仕上げる。

 

 同店の中田英夫店主は「福井さんのふすま絵や庭を眺めながら、最高級A5ランクの熟成山形牛を堪能してほしい」と話す。

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