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音羽山観音寺後藤住職の花だより - まだまだ続くよギンナン編 2023年11月上旬

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皮をむいてもむいても減らないギンナンの箱

 落ちたギンナンが砂まみれにならないように敷いていたシートが境内から撤去されていました。ギンナンの実はまだ落ち続けています。粒が大きいので落ちる音もボトッ。完熟したものが落ちるので、頭に落ちてこないか、ひやひやしながらイチョウの木の下を通り抜けました。

 

 

ギンナン拾いを再び すばやく手を動かして

 

 「天気まわりでシートを片づけちゃったのよね。見上げても枝にギンナンが残ってないと思ったから」

 

 前日までずっと晴天が続いていました。シートが乾いているうちに片づけたかったのでしょう。

 

 さて土の上に落ちたギンナンは人に踏まれてしまいます。金ばさみとバケツを持って拾い始めました。

 

 「参拝者が通る前に、通路のところだけは拾ってしまわないと」

 

 住職はヒョイヒョイとすばやく集めています。あまりの早さに感心していると、「拾うギンナンを確認したら、それを拾っている間に次拾うのを確認しているの」

 

機械のようにすばやく拾う住職

 

 住職は無駄な動きがありません。ギンナン拾いはお任せして、記者はお葉付イチョウの方を探すことにしました。県の天然記念物のお葉付イチョウは、ギンナン1000粒に1粒くらいの割合でお葉付イチョウになります。お葉付イチョウとは、葉の部分に実ができるイチョウの変種です。観音寺の一部のお守りにこの希少なお葉付イチョウを入れています。

 

見つけたお葉付イチョウ

 

 今年はギンナンが豊作なので、お葉付イチョウもたくさん見つけることができました。

 

 お葉付イチョウの根元から新しい幹が生えています。

 

根元から新しい木が生えている

 

 「そっちの幹は切ると思う。反対側に大きな幹があるから、そっちを大きくしようと思うの」

 

 お葉付イチョウの木は上の先端が分からないほどの大木です。

 

 「あぁ。まだギンナンが残っているわね」

 

 記者には見えない高いところのギンナンを確認しながらぽつりと話すのでした。

 

住職、イチョウを見上げる

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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