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奈良博物館で浄瑠璃寺「九体阿弥陀像」特別展 - 修理後の姿2体初公開

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浄瑠璃寺本尊「九体阿弥陀像」の2体と佐伯住職=7日、奈良市登大路町の奈良国立博物館

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 奈良市登大路町の奈良国立博物館で、浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念特別展「聖地南山城(みなみやましろ)―奈良と京都を結ぶ祈りの至宝―」が開かれている。9月3日まで。

 

 南山城は、京都府最南端で奈良市に隣接する地域。同地域の古刹浄瑠璃寺(木津川市加茂町)本尊「九体阿弥陀像」(国宝)の5年に及ぶ保存修理が完成したことを記念し、9体のうち2体を修理後初公開する。さらに南山城とその周辺地域の寺社に伝わる仏像や神像、絵画や古文書、考古遺品など143件を展示する。

 

 「九体阿弥陀像」は、仏教が衰退してきた平安時代後期に、極楽浄土の世界を表現するために作られた。それぞれに表情が違う柔らかな顔立ちと、肉付き豊かな胴体から感じられる勇ましさが印象的だ。修理では剥落止めやクリーニングが行われ、今展では本堂で左から2番目と右端に安置される2体を展示する。

 

 また、江戸時代まで同寺に祭られ、現在は東京国立博物館と東京静嘉堂文庫美術館で分蔵されている十二神将像が140年ぶりに里帰りを実現。浄瑠璃寺の佐伯功勝住職は「困難を乗り越えて12体すべてが残り、ここにそろったことがありがたい。緻密な表情をじっくり見ていただけたら」と話した。

 

 ほかにも、仏教の聖地とうたわれた南山城の歴史や文化を象徴する数多くの展示品が並ぶ。

 

 午前9時半から午後6時開館。月曜休館(17日は開館)。観覧料金は一般1800円、高大学生1300円、小中生600円。

 

 問い合わせは同館、ハローダイヤル050(5542)8600。

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