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音羽山観音寺後藤住職の花だより - 梅雨のおわり編 2023年7月上旬

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工事が始まるため洗心の水を止めている

 観音寺の参道の入り口に一番近い駐車場が資材置き場になっていました。「下の駐車場をご利用ください」という張り紙があります。Uターンして下の駐車場に車を停めて、音羽山観音寺を目指します。湿度が高いこの日、いつもより長い距離を歩きました。

 

 

予報で最高気温34度 外出は控えましょう

 

 「駐車場のこと伝えるの忘れてたわ。ごめんなさい。実は、いよいよ隣の神社の工事が始まるのよ」

 

 以前、水道工事が急きょ始まったため、正規ルートが目の前で通行止めになった経験があります。少々のことでは驚かなくなりました。

 

 今回は住職用の駐車スペースも重機置き場になります。住職も数日間だけ違う場所に車を停めるそうです。工事の人が資材を観音寺の隣、九十余社(くじゅうよしゃ)神社まで運びます。すでにパワーショベルが1台、神社横に置いてありました。

 

 「お葉つきイチョウの工事の方が先かもねー」という住職。

 

 県の天然記念物、樹齢600年のイチョウが境内にあります。枝が折れたりして、木が弱っているそうです。

 

 「イチョウの根を張るための工事なの。ジャリ石の部分をプラスチックに換えるのよ。樹木医さんに診ていただいたの。大きい工事になるわね」

 

 工事は7月11〜13日の予定です。

 

イチョウが元気になりますように

 

 「こんなに湿度が高くて暑かったら、誰も登ってこないでしょう。今のうちね」

 

 台所にあるラジオから「今日は最高温度34度になる予定。外出は控えましょう」と聞こえてきました。

 

 

もうすぐ梅雨明け クルミが暑いと合図

 

 標高600mの音羽山観音寺でも屋外は厳しい蒸し暑さです。でも室内は25度。

 

 「お寺にクーラーないのよ。私がここに来た時は扇風機もなかったけど、信者さんが買ってくださったり、寄進があったのよ」

 

 クルミが鳴いて何か伝えようとしています。お気に入りの住職のひざにのっても、何か言いたそうでした。

 

クルミがニャーンと鳴いている

 

 「暑いって言いたかったのね。台所の窓が開いてないわ。風が通らないと暑いわね」

 

 住職は窓を枝で開けてました。

 

 「窓が遠いので、これで開けるのよ。ときどきお手伝いの人が活用方法を知らないで、違う場所に置いちゃうの」

 

 お手伝いの人も「何でこんなところに枝が?」って思ったことでしょう。

 

「この枝よく行方不明になるのよ」コンロの脇に置いている便利な枝

 

 「もうすぐ梅雨明けね。よくタチアオイの花が上まで咲いたら梅雨明けと言われているけど、ここでは『アブが出てきたらもうすぐ梅雨明け』って先代から聞いているの」

 

 音羽山観音寺で真夏に見るアブは、ハエの2倍の大きさです。今見るアブは少し小型のアブだそうです。

 

 もうすぐ梅雨明け。本格的な夏が、そこまできています。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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