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奈良の唐招提寺、ハートの扇3500本 手作り - うちわまき準備着々

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本番に向け準備が進むハート形の宝扇=15日、奈良市五条町の唐招提寺

 奈良市五条町の唐招提寺(岡本元興長老)は15日、19日に営まれる伝統行事「中興忌梵網会(ぼんもうえ=うちわまき)」でまかれるハート形のうちわ(宝扇)作りを公開した。

 

 うちわまきは鎌倉時代の同寺中興の祖・覚盛(かくしょう)上人が蚊を殺そうとした弟子を戒めた故事にちなみ、上人の死後に蚊を払う宝扇を供えたのがはじまり。宝扇は「千手観音」と「烏枢沙魔明王(うすさまみょうおう)」の真言が書かれ、魔除けなどのご利益があるという。

 

 この日は僧侶や寺職員計3人が竹軸(長さ約40センチ)の先の枠に貼られた和紙を丁寧に切って宝扇を仕上げ、「ボテ」と呼ばれるワラの台に1本1本指していった。作業は1月から始まり、計3500本を製作する。

 

 今年は4年ぶりに一般参加者へ約100本を、午後3時から4回に分けてまく。当日は午前9時から午後2時30分まで、南大門付近で参加券を先着100人に配布(20〜60歳の健康な人のみ)。このほか、抽選で400本が授与される。

 

 同寺の松浦俊昭副執事長は「心を込めて大切に作っている。病魔退散の御利益を受けて健康に帰っていただきたい」と話している。

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