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アフリカの女性企業家ら奈良で交流、視察 - JICA横浜研修

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日本の産業やコワーキングスペースについての話を聞く来日メンバーら=19日、奈良市元林院町のJIRIN

 国際協力機構(JICA)横浜の課題別研修「アフリカにおける女性のビジネス・起業の推進」で来日中の一行が19日、奈良市を訪れ、女性起業家との交流や創業支援施設の視察などを通して見識を深めた。

 

 アフリカ女性の社会進出促進、女性企業家支援を念頭に10年前から続く事業。英語、仏語圏のアフリカ諸国から交互に関係者を招き、参加者は延べ26カ国約120人に達している。今回は仏語圏のコートジボワール、マリ、ニジェール、セネガル、チュニジアの5カ国から女性企業家支援に従事する行政官6人と女性企業家10人が3月に来日。発展途上国でコンサルティング事業などに取り組む「アイ・シー・ネット」(さいたま市)が運営主体となり、約1カ月間にわたり首都圏を中心に研修が行われた。

 

 奈良県内での研修は奈良市橋本町の市創業支援施設「BONCHI」でスタート。約2年前に起業し、県を拠点にオンライン英語塾・留学サポートを展開する「UtoGo Academy」代表のRingoさんが講師を務めた。

 

 Ringoさんは、異文化理解に必要な英語を広めるために始めたビジネスの設立経緯を自らの体験を交えて紹介。同社は「英語を武器に人生を切り開く人を応援する」ことを使命としており、事業継続のためにぶれない企業理念を持つことの重要性を語った。

 

 このあと、中川政七商店が運営するコワーキングスペースJIRIN(奈良市)や、TOMOSUが運営するBONCHIの取り組みを視察。関係者から話を聞き、施設を見学するなどした。

 

 新たなビジネスを立ち上げるためのワークショップも実施。参加者がグループごとに自身の知識、経験も生かしつつ議論を重ね、プランを作成した。

 

 研修に参加したチュニジアの産業・鉱業・エネルギー省国際協力・国際関係室長のサビア・ジュラディさんは「女性起業家から事業テーマに沿った興味深い話が聞けた。帰国後は企業の魅力、価値を高める支援を行い、観光推進にもつなげたい」と意欲。包装関連会社社長のセネガルのンバイ・ンデイ・アイタさんは「コワーキングスペースはビジネスに有用な施設。行政にも開設を働きかけたい。女性企業家団体の代表でもあるので経験と学びを会員に伝えたい」と話した。

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