政治
新斎苑訴訟の賠償金半額「和解案」 奈良地裁提案、仲川市長が臨時議会招集へ
奈良市の新しい火葬場「市斎苑『旅立ちの杜(もり)』」(同市横井町、昨年4月1日開業)の用地取得を巡る住民訴訟の判決が確定し、現在市から約1億1640万円の損害賠償金の支払いを求め提訴されている仲川元庸市長と元地権者側に対し、奈良地裁から双方3000万円ずつ支払うよう求める「和解案」が示されていたことが、21日分かった。仲川市長は和解に向け5月1日に臨時議会を招集、議案提出する意向を固めたもようだ。市側は早期に議決を得たい意向だが、賠償金のほぼ半額に当たる差額分は、市が債権放棄することになると見られ、市議会は慎重。一方、住民訴訟団は「損害賠償請求訴訟の被告同士が和解して、支払額が半額になるなら、訴訟の意味がない」と強く反発している。