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平和と安寧、祈り再び 海龍王寺「四海安穏祈願法要」

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海水が入った容器の前で法要を営む石川住職(右)ら=18日、奈良市法華寺町の海龍王寺

 遣唐使ゆかりの奈良市法華寺町の海龍王寺(石川重元住職)で18日、海の平和や航海の安全を祈る「四海安穏(しかいあんのん)祈願法要」が営まれた。コロナ禍で中止されていたが、3年ぶりに再開された。

 

 奈良時代、遣唐使とともに海を渡った初代住職の玄昉(げんぼう)が「海龍王経」を唱えて嵐の難を逃れて無事帰国した故事にちなむ行事。聖武天皇にならい、海と世の中の安寧、仏法の教えが広まることを祈願する。

 

 本尊・十一面観音立像(国重要文化財)の前に海龍王経と、青いガラス容器に入った国内9カ所の海水などを安置。沖縄戦で米軍が上陸した沖縄県読谷村や東日本大震災被災地の岩手県や福島県の海水も供えられ、犠牲者の冥福を祈った。

 

 法要には約15人が参列し、石川住職ら3人の僧侶が読経。散華の散布、龍王の分身の玉を掌に乗せ、功徳をいただくおさずけも行われた。笛奏者の大倉雲龍さんが献奏を行った。

 

 法要後、石川住職は「再開できたことがありがたい。ウクライナ戦争のこともあり平和や安寧を祈ることの大切さをあらためて感じた法要でした」と話した。

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