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奈良高専が全国高専ロボコンV 連射性能と精度両立

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全国優勝を果たした奈良高専のチーム三笠のロボット、設計担当の末広さん(右)と制御担当の吉田さん。撮影時、松永さんは体調不良のため不在=大和郡山市矢田町の奈良工業高等専門学校

 昨年11月に東京都内で開かれた「全国高等専門学校ロボットコンテスト」(全国高等専門学校連合会、NHKなど主催)で、奈良工業高等専門学校(奈良県大和郡山市矢田町)のチーム「三笠」が、同校として7年ぶり2度目の優勝を果たした。全国大会は各地区の予選を勝ち抜いた25チームが参加。チーム三笠は1分間に最大280の紙飛行機を飛ばすロボットで挑み、日本一の栄冠に輝いた。勝因は、ロボット製作でのスケジュール管理や失敗から学ぶ姿勢だった。

 

 同校では毎年3人1組のチーム多数を編成し、同ロボットコンテストに参加している。昨年は4月に新チームを発足させた。同校のチーム三笠は同校4年生の松永奏良さん(18)をリーダーに、いずれも3年生で設計担当の末広健悟さん(17)、制御担当の吉田彩人さん(18)の3人で構成する。

 

 同月下旬に今大会のルールが説明され、ロボットの設計が始まった。今大会では自作した紙飛行機をロボットで飛ばし、五つの円形や長方形、円筒形のスポットに着地させて得点を競う。

 

 チーム三笠は数多く紙飛行機を飛ばすことと、着地点の正確性を高めるための改良を重ねた。チーム内では報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」を重視。機械設計からプログラミング、完成までスケジュール管理を徹底して合計4機を製作した。大会で使用するロボットが完成したのは、昨年9月初旬だった。

 

 ただ、10月23日の近畿地区大会(和歌山県)では、準決勝で機械トラブルが発生し敗戦。予選落ちの危機に陥るも、近畿地区大会唯一のV(決勝)ゴールを決めるなどして、推薦枠で全国大会出場の切符を手にした。

 

 「ミスの原因を徹底排除した。日本一になる自信はあった」と吉田さん。全国大会までの1カ月間、制御ミスをなくすために改良を重ねた。

 

 全国大会は11月27日、東京都の国技館で開催。大会はトーナメント方式で、順調に勝ち進む。しかし、またも準決勝でトラブルが発生。ロボットを設置する位置が変わったため、一時、操縦不能になるも、3人で協力して回避し決勝戦へと駒を進める。 

 

 末広さんは「地区大会での失敗が生きた。トラブルが起きても落ち着いて対処できた」と振り返る。

 

 決勝は強豪の大分高専(大分県)だったが、開始1分以内にVゴールを決めるという圧倒的な性能を見せつけて日本一となった。

 

 4年生の松永さんは今回で引退。吉田さんは今後の活動は未定だが、末広さんは大会2連覇を目指す。

 

 松永さんは「全国優勝だけを目指して半年間製作していた。優勝できて良かった。後輩には2連覇を目指してほしい」と願った。

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