丁寧に白砂敷き詰め 春日大社摂社・若宮神社、10月10日まで「お砂持ち」で奉祝
20年に一度の修理事業「式年造替(ぞうたい)」が進められてきた奈良市春日野町の春日大社摂社・若宮神社で1日、修理が終わった本殿(国重要文化財)の周囲に敷き詰める砂を納める「春日若宮お砂持ち」が始まった。10日まで。
式年造替が今月で完了するのに合わせた最初の奉祝行事。お砂持ちは江戸時代から式年造替で行われている。
参拝者はおはらいを受けた後、通常は入れない聖域の内院に入り、朱色が鮮やかな本殿の周囲に、特別記念品の「お砂袋」に入った白砂を丁寧に敷き詰めていった。
北九州市の会社員、大塚美幸さん(55)は「お砂持ちのために奈良に来ました。神聖な気持ちになりました」と話していた。
春日大社の広報担当、阪本祐佳理さんは「美しくよみがえった本殿を間近に見られるこの機会にぜひ、お参りいただければ」としている。
開催時間は午前10時、11時、午後1時、2時。事前予約不要で、着到殿前テントで参加を受け付ける。「若宮御造替奉賛金」として1人2千円を納める。問い合わせは春日大社、電話0742(22)7788。