「紙面に奈良らしさを」 奈良新聞記事審議委員会 報道内容などに意見
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奈良新聞の第11期記事審議委員会の初会合が20日、奈良市法華寺町の本社で開かれた。
有識者ら6人の委員で構成され、この日は委員4人と、本社から田中篤則社長、甘利治夫主筆と論説委員、編集委員らが出席。本紙の報道について意見交換した。
田中社長は充実を図っているウェブサイト「奈良新聞デジタル」について説明し「(紙面に加えて)デジタルも見ていただいて積極的なご意見をいただきたい」とあいさつ。
増山和樹編集部長は「偏った報道になっていないか、また奈良県民の負託にこたえられているか。外部の有識者にきたんのないご意見をいただき、紙面に生かしたい」と同委員会設置の趣旨を説明した。
今月10日に投開票された参議院選挙の報道に関する審議が行われ、担当デスクが選挙期間に展開した企画記事の内容などを説明。委員からは「写真入りの各候補の密着記事が分かりやすくてよかった」「マスコミの報じ方で投票者の心理が左右されるのでは」といった感想のほか、「マスコミは世論をつくる一面もあるが、統計データに基づき客観的に専門的な分析をして説得力のある報道を期待している。知的で分かりやすい論評を」といった意見が出た。
また奈良新聞の報道全般に関しては、「紙面に奈良らしさを。奈良の新聞だからこの記事が書けるのだなと感じるものがほしい」「インターネットと新聞ではタイムラグがあり、新聞ではネットの記事よりも深堀りした記事がほしい」といった独自色やインターネット速報との差別化を求める声が聞かれた。
第11期の委員は次の通り。(敬称略)
後藤景子(奈良工業高等専門学校校長)▷近東宏佳(共同精版印刷代表取締役社長)▷橋村公英(東大寺別当)▷馬場智巌(奈良弁護士会会長)▷松谷幸和(県信用保証協会会長)▷村本佳宜(県農業協同組合代表理事理事長)