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先取り学習 - 10億件のデータが教える算数・数学の学習法(8)

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 「算数・数学」の効果的な学習法について、人気の学習指導者・今木智隆氏が紹介する全12回の連載コラム。8回目は、先取り学習について紹介します。

 

 

 

今木智隆(いまきともたか)


RISU Japan株式会社代表取締役。1979年京都府生まれ。東大寺学園中学校・高等学校、京都大学大学院エネルギー科学研究科修了。デジタルマーケティングのコンサルティングを経て、2014年RISU Japan株式会社を設立。タブレットを利用した幼児から小学生向け算数教材で、のべ10億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムや指導法を考案。国内はもちろん、シリコンバレーでもハイレベル層から、算数やAIの基礎知識を学びたいとオファーが殺到している。著書に『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』(2019年 文響社)。

 

 

 10月に入り、多くの学校では対面授業が完全な形で再開され、これまでの学校生活が戻ってきたようです。そこで、私から一つ質問です。

 

 皆様のお子さんは学校の勉強についてどのように感じているでしょうか。

 

 恐らく、カリキュラムの進度をちょうど良く感じるお子さんよりも、授業スピードが遅くて退屈に感じている人や、はたまた、進度がとても速く、ついていくことが難しいと困惑している人の方が多いのではないでしょうか。

 

 そんな時には学校の外で、教科書や問題集などの与えられている材料から自主的に勉強に取り組んでみることをオススメします。

 

 まず、学校の授業が退屈な人は、自分に合わせたペースで先取り学習をオススメします。

 

 というのも、小学校においては個々の生徒がまだ幼く、人生経験がほぼ無いため同じ学年といえどそれぞれの能力差がハッキリと出てしまうのです。

 

 有名な話ですが、早生まれの人は同学年の人と比べてかなり損をしてしまうことが知られています。

 

 大人の感覚からすれば早生まれの数か月は取るに足らない違いですが、まだ6年間しか生きていない小学一年生などは特に、その数ヶ月で目覚ましいほど成長するので、早生まれの人が同学年の中で遅れを取ってしまうことは避けられません。

 

 一方、小学校は義務教育なので護送船団方式、つまりなるべく一番理解に時間がかかる人に合わせてカリキュラムを設定し、先生が一から十まで手取り足取り補う授業を基本的に行なっています。これは仕方のないことですが、理解が速い児童からすれば漠然とした違和感を感じざるを得ません。

 

 どうして学校はすぐ理解できる内容をゆっくりやるの?

 

 と、学校の授業(というより勉強自体)を退屈なものだ、と考えてしまいます。

 

 これは子どもの将来を考えるとあまりよくありません。他人の話をしっかりと聞かない悪い習慣もついてしまいます。

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