社会

地元に美味しい魚を - 飲食8店に提供 6月27日無料試食会/五條出身漁師の走井さん

漁師3年目。「奈良にうまい魚を届けたい」という初心を行動にうつす走井さん=5月28日、高知県宿毛市(本人提供) 拡大

 「海なし県」のふるさとに美味しい魚を―。五條市や大淀町などの飲食店で27日夜、高知県宿毛市の海から直送された新鮮なマダイを味わう「高知の朝どれ真鯛無料試食会」が行われる。高知で漁師となった五條市出身の元高校球児、走井元樹さん(29)が、自ら育てたマダイをマイカーで直送。各店が工夫した試食メニュー(数量限定)を並べる。

 走井さんは11年前、全国高校野球選手権奈良大会に強豪の智弁学園高校(五條市)の控え捕手として出場。3回戦で県立郡山高校に打ち負け、3年連続の夏の甲子園切符を逃した。大学卒業後はハウスメーカーに就職した。

 26歳の時に結婚した妻、友花さん(29)の実家は、高知県の養殖魚生産高の7割を占める宿毛湾で養殖業を営んでいた。走井さんは食卓に上がった魚の量と味に感激し移住を決意。宿毛市に隣接する愛媛県愛南町で定置網船に乗り込む漁師になり、1男1女の父になった。

 過疎に苦しむ他の地域と同様、一次産業の若い後継者は少なく体力的にも厳しい海の仕事だが、走井さんは義父の養殖業も手伝いながら、「海なし県の奈良においしい魚を届けたい」という思いを募らせていった。

 走井さんはSNS(会員制交流サイト)で、地元の仲間とよく利用した五條市の飲食店「いこ~屋」を経営する宇山英明さん(40)と交流。新型コロナウイルスの感染拡大による飲食業界の苦境を知り、「自分ができることでふるさとに活力を」と自身が育てたマダイの無償提供を申し出た。

 「1、2切れは客も無料で食べれるようにしてほしい」とだけ条件をつけて試食会を呼び掛けてもらうと大淀町や和歌山県橋本市の計8店に広がった。走井さんは27日早朝からマダイ27匹をマイカーに積み込み、7時間かけて五條に運ぶ。

 「やっとスタートラインに立ちます」と走井さん。「奈良でおいしい魚に出合うきっかけを仕掛けていきたい」。家族の後押しも力に次の夢を追う。

 試食会実施店は次の通り。問い合わせは各店。

 五條市=いこ~屋、レストランよしの川、はないちもんめ、かぎおか▽大淀町=ろざん、寿しよし▽和歌山県橋本市=朝日屋割烹智、わらべ

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