社会

生き生きツバメたち撮影10年 - 命つなぐ姿に魅せられて 橿原・今井町に通い/アマ写真家 吉富さん

大きな口を開けるツバメのひな(吉冨保之さん提供) 拡大
今西家住宅とツバメ(同) 拡大
吉冨保之さん 拡大

 江戸時代の町並みを残す橿原市の今井町(重要伝統的建造物群保存地区)。大阪府東大阪市のアマチュアカメラマン、吉冨保之さん(61)は、その今井町にある今西家住宅(重文)で巣作りするツバメの写真を10年間にわたって撮り続けている。今冬、大阪で初のツバメの写真の個展を開く予定だ。

 今西家住宅は城郭のような構造で、「八つ棟造り」とも呼ばれる。1650年に再建された。

 「偶然立ち寄ったときに、白いしっくいの壁と黒いツバメのコントラストに心奪われた。ちょうど子育ての時期で、親ツバメの懸命さ、小さな命をつなぐ姿に感動した」

 もともとカメラが趣味で、写真歴は50年近い。これまでは月と飛行機の重なりをモチーフにした写真などで個展を2回開いている。

 特に子育て時期の5、6月は、週末に訪れては、三脚に暗幕をかけたカメラをセットして、朝から夕方までシャッターチャンスをうかがう。カメラアングルを決めたら、ピントをあらかじめ設定しておく「置きピン」で、そこにツバメが来たらシャッターを切る。

 「ツバメに覚えてもらう」ために撮影時はいつも同じ服装だと言う吉冨さん。実際、約1メートル20センチくらいまで怖がらず近づいてくるという。観光客の列の切れ目を狙い、体長約17センチのツバメを「いかに大きく見せるか」に気を使う。

 撮影するうちにツバメの知識が増えた。毎年8月6日ごろは奈良市の平城宮跡に5~6万羽のツバメが舞う。近くのアシ原で休むといい、その時期は同市にも向かう。

 「昨年は巣立つ前のひなに、近所のツバメ4、5羽が飛ぶのを促すように飛んでいた」。思わぬ発見や感動があるという。ただ今年は5月に入ってツバメの巣が落とされる「事件」に遭遇。撮影を始めて初めての出来事にショックを受けた。カラスにやられたようだ。今回の取材中に、通り掛かった顔見知りの近所の女性が「まあ、今年は残念」と話し掛ける場面もあった。

 「今西家住宅のツバメはライフワーク」と話す吉冨さん。個展は今冬、大阪市中央区の富士フィルムフォトサロン大阪で開催予定(期日未定)。

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