考古学

幢幡?巨大な柱根 - 古代から中世 古文書に記述/西大寺旧境内

西大寺旧境内から見つかった幢幡の支柱とみられる柱根=奈良市内(奈良文化財研究所提供) 拡大

 奈良市の史跡西大寺旧境内で、古代から中世かけての巨大な柱根が奈良文化財研究所の調査で見つかった。境内を荘厳する旗をかけた「幢幡(どうはん)」の支柱の可能性があるという。奈良時代、東大寺と並び称された巨大寺院の威容をしのばせる成果。

 同研究所によると、共同住宅建設に伴い、今年2月下旬から3月末までに約156平方メートルを調査。

 柱根は直径約70センチ、残存する長さ約1・5メートルのヒノキ材。東西約2・2メートル、南北約2・6メートルの柱穴の西壁に寄せて建てられていた。

 柱の底面を斧(おの)で平らに加工し、下に板材を楔(くさび)のように打ち込んでいた。周囲に十数点の木材を組んで巨大な柱の基礎を支えていた。

 奈良時代の創建当初の中心伽藍(がらん)だった薬師金堂と弥勒金堂を囲む回廊外側の東南隅に位置。周囲に同規模の柱穴がないため建物の可能性は低く、幢幡と考えられるという。

 宝亀11(780)年に作成された古文書「西大寺資財流記帳」にも、回廊南側に「幢」が6基あったと記述。また、別の古文書には西大寺に20メートルを超える幢が荘厳のために建てられたと記されている。

 奈良時代の古代寺院跡では、大安寺や尼寺の西隆寺などで幢幡跡が見つかっている。

 西大寺は天平神護元(765)年に称徳天皇が発願。奈良時代には平城京内に広大な面積を占め、東大寺と並び称される広大な寺域を誇っていた。

 発掘を担当した浦蓉子特別研究員は「もし、柱根が奈良時代の物ならば資財流記帳の記述を裏づけ、西大寺が荘厳される様子をうかがいする貴重な資料。今後、詳しい年代測定を行いたい」としてる。

 

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