24日放送のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の1…
24日放送のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、朝日将軍と呼ばれた木曽義仲が近江の粟津で戦死する場面が描かれた。
以仁王の令旨を受け、いち早く京に上り平家追討の先陣を切ったのに、やがて逆賊扱いにされ、義経軍などに都を追われた。何やら幕末の天誅組の軌跡を思い起こさせる展開だった。
番組の最後で、滋賀県大津市の義仲寺(ぎちゅうじ)のことが紹介されていた。側室の巴御前が草庵を結び、義仲を弔ったのが始まりと伝わる。江戸時代には、俳句の世界に生きる人々の、今でいう“聖地”となった。
ここには、大坂で客死した俳聖・松尾芭蕉の墓がある。芭蕉が「義仲の墓の横に埋葬するように」との遺言を残したことによる。そして寺の奥には、桜井市出身で「日本浪漫派」の文芸評論家、保田與重郎の墓がある。
13年ほど前、琵琶湖周辺を旅して立ち寄った際に見つけて驚いた。終戦後、寺が荒廃し墓の移転話が出た時に、保田が募金を呼び掛けるなど尽力したことで今に残った、と寺の人から聞いたことを思い出した。
若葉の季節、また訪れてみたくなった。(恵)