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国原譜

社会人になって少し場数を踏んだ頃、ある…

 社会人になって少し場数を踏んだ頃、ある収益増案を考えたことがあった。自信満々に企画書を上司に見せると「大学のサークルレベルの内容やな」と一蹴された。

 今から思えば、利用者目線に欠けた頭でっかちの内容だった。それでも上司は、何であれあれこれ考え工夫を続けることは悪くないとの助言もくれた。

 8月下旬、県出身の大学生らが期間限定で複数の店を奈良市内で開いた。シカと大仏で語られがちな奈良に新たな魅力をつくり、発信したいとの思いからだった。

 栄養価も考えた朝定食や韓国で流行のスイーツ、人気急上昇のスパイスカレー、終活で生じた衣服の再活用など。奈良ではほとんどなかったタイプの店も見受けられた。

 話を聞いてみると、単なる思いつきで始めたのではなかった。それぞれ自分が持つ技術や知識、人脈を生かして妥協せずに開店した、想像以上にしっかりしたものだった。

 いろいろ見方があると思うが、現状打破へ自ら深く考え、挑む姿勢には素直に拍手を送りたい。彼らの今後も楽しみだが、古顔も若い力に押されっぱなしではいられない。(智)

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