告示まであと10日ほどに迫った自民党の総裁選挙が過熱気味だ。政権党のトップがそのまま一国の首相になるのだから、関心を持たざるを得ない。

　まだ意欲を見せるだけで、正式に名乗りを上げた候補者が少ないだけに、どんな顔ぶれになるのか見えてこない。今週には出そろうだろう。

　早々と世論調査もあったりして、人気投票的なところが気になるところだ。メディアの露出が高く、痛快な物言いが支持されたとしたら、少し立ち止まってと言いたくなる。

　菅首相の総裁選不出馬の理由は、コロナ対応と選挙戦の両立は困難との判断で、相当なエネルギーが必要なことから、コロナに専念するというものだった。

　コロナによる国民の不満が国に集中し、菅首相の無策ぶりを指摘するが、誰が首相でもコロナ対策が厳しいことも知っている。不満の吐け口になっている。

　次の総理総裁には、国の行く手を間違いなく示してほしい。それだけに県選出の高市早苗さんの挑戦には期待も大きい。安倍前首相も支援との報道に、わが国初の女性首相誕生も夢ではない。(治)