国原譜

 「私の人生なんてツマラナイものです」。元春日大社権宮司の岡本彰夫さんの前で、化粧品や服飾品関連の仕事に就く女性が涙を流して嘆いた。

 岡本さんは、その女性の仕事を生きた人の魂を慰める「生御霊(いきみたま)祭」と同じと言って励ました。人は綺麗に粧(よそお)うことで元気になる。化粧品や服飾品は必要なものだと。

 岡本さんの新著に記された話の一つ。コロナ禍の中、自粛を余儀なくされてきた芸術や芸能も生御霊祭だといえる。

 元々、芸術や芸能は神様の前で奉納されたが、同時にそれを見る人々の心も和ましてきた。現在のような苦しい時にこそ必要なものだ。

 芸術や芸能に携わる人たちは制限がある中、入場者を減らしたり、インターネット配信をするなど工夫を凝らして活動を続けてきた。採算的に苦しく赤字覚悟でも続けるのは、人々にとって必要なものを自分たちで守るという「誇り」があるからだろう。

 19日、政府によるイベント入場制限の一部が緩和された。まだまだ、手探りの状態だが、早く文化の灯が元に戻ることを願いたい。(法)

▼ 記事の詳細は本紙をご覧ください

購読のお申し込み

ウェブ限定記事

よく読まれている記事

  • 興福寺中金堂再建記念 現代「阿修羅」展 図録
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • Tour guide tabloid COOL NARA
  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介
  • ~奈良新聞と読者でつくる~ 各投稿フォーム

奈良新聞読者プレゼント

エコバッグ

プレゼント写真
提供元:日本豆乳協会
当選者数:120人
  • 購読のお申込み
  • バックナンバーご注文
  • 奈良マラソン
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • バナー広告のご案内
  • 奈良新聞デジタル
  • ならリビング.com
  • 特選ホームページガイド
  • 奈良新聞社 採用情報
  • ならどっとFM78.4MHzのご紹介