国原譜
「私の人生なんてツマラナイものです」。…
「私の人生なんてツマラナイものです」。元春日大社権宮司の岡本彰夫さんの前で、化粧品や服飾品関連の仕事に就く女性が涙を流して嘆いた。
岡本さんは、その女性の仕事を生きた人の魂を慰める「生御霊(いきみたま)祭」と同じと言って励ました。人は綺麗に粧(よそお)うことで元気になる。化粧品や服飾品は必要なものだと。
岡本さんの新著に記された話の一つ。コロナ禍の中、自粛を余儀なくされてきた芸術や芸能も生御霊祭だといえる。
元々、芸術や芸能は神様の前で奉納されたが、同時にそれを見る人々の心も和ましてきた。現在のような苦しい時にこそ必要なものだ。
芸術や芸能に携わる人たちは制限がある中、入場者を減らしたり、インターネット配信をするなど工夫を凝らして活動を続けてきた。採算的に苦しく赤字覚悟でも続けるのは、人々にとって必要なものを自分たちで守るという「誇り」があるからだろう。
19日、政府によるイベント入場制限の一部が緩和された。まだまだ、手探りの状態だが、早く文化の灯が元に戻ることを願いたい。(法)
岡本さんは、その女性の仕事を生きた人の魂を慰める「生御霊(いきみたま)祭」と同じと言って励ました。人は綺麗に粧(よそお)うことで元気になる。化粧品や服飾品は必要なものだと。
岡本さんの新著に記された話の一つ。コロナ禍の中、自粛を余儀なくされてきた芸術や芸能も生御霊祭だといえる。
元々、芸術や芸能は神様の前で奉納されたが、同時にそれを見る人々の心も和ましてきた。現在のような苦しい時にこそ必要なものだ。
芸術や芸能に携わる人たちは制限がある中、入場者を減らしたり、インターネット配信をするなど工夫を凝らして活動を続けてきた。採算的に苦しく赤字覚悟でも続けるのは、人々にとって必要なものを自分たちで守るという「誇り」があるからだろう。
19日、政府によるイベント入場制限の一部が緩和された。まだまだ、手探りの状態だが、早く文化の灯が元に戻ることを願いたい。(法)