新型コロナウイルス禍への対応で生活の中に入ってきた、つながりを求めるリモートでの取り組みは多方面で可能性を広げている。スポーツ分野でもeスポーツだけにとどまらない。

　新型コロナの影響で中止となった「奈良マラソン2020」代替イベントの検討が、先日明らかになった。有力なのがオンラインマラソンだ。

　この方法で10月実施予定なのが「山形まるごとマラソン」。要項によれば、GPS(衛星利用測位システム)トレーニングアプリを活用する。

　参加者は約2週間の期間中にハーフマラソンの距離を好きな場所、都合のいい時間帯に走る。完走者には山形市の特産品が届く。

　参加者は密を避け、安心安全に大会に臨める。主催者側にとっては、運営方法いかんで地元のさまざま業界との連携に期待が持てる。

　同アプリには同一大会参加者の練習量を比べ合える機能もあり、ランナー同士の連帯感を生む利点もある。リモートには味気なく、不確かなイメージもあったが、使い方次第で楽しさや喜びを共有できることも分かってきた。上手に付き合っていきたい。(智)