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国原譜

賛同者を集い、自費で甲子園球場を借り切…

 賛同者を集い、自費で甲子園球場を借り切って、高校球児の息子らに甲子園の土を踏ませてあげる。父は固く決意していた。

 春の選抜大会出場が決まりながら、コロナウイルス禍のため大会が中止された親子の話である。この甲子園賃貸計画の実現はならなかった。うれしいことに。

 救済策として、日本高野連が選抜出場予定だった32校が参加する交流試合を8月に甲子園で開催するからだ。久しぶりに会ったら、父の酒はやけ酒から祝杯に代っていた。

 白球に青春をかけ、憧れの甲子園出場権を得て、新聞等で選手紹介もされながら、直前で大会そのものがなくなった悔しさ、無念さ。知り合いの親子のように交流試合で救われる人は多い。

 残念ながら夏の全国高校野球も中止となったが、県高野連は県独自の対抗試合を7、8月に予定している。3年生に最後の晴れ舞台を提供しようという配慮がある。

 第2波の感染拡大が懸念されるコロナウイルスだが、交流試合や対抗試合のような「思いやり」の心がある限り、人は決してウイルスには負けないだろう。(栄)

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