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国原譜

これは見えない敵との戦いだという。新型…

 これは見えない敵との戦いだという。新型コロナウイルスの感染拡大防止で、県は多数の人が集まる施設に対し法に基づく使用制限を要請した。

 同ウイルスは空気感染せず、飛沫を介して人から人へ広がる。だから患者の行動歴や接触者を調べれば敵の所在は見えてくる、はずだった。

 ところが県内でも感染経路がつかめない患者が徐々に増加。個別に感染源をつぶしていく方法では対応しきれず、社会全体で抑え込む一網打尽方式に踏み切らざるを得なくなった。

 県などの対策は春の大型連休に期間を絞り、ここで何とか流れを変える狙い。ただ誰に聞いても帰ってくる声は、先が見通せない不安感だ。

 そこに集中力をそぐ大きな落とし穴がある。身近に感染者がいなければ恐怖心は薄く、いつまで続くか分からなければ緊張感は高まらない。人との接触7、8割削減の目標も遠い。

 また他府県など離れた場所に息抜きを求めるのも無責任。やはり戦うべき相手は気の緩みなど心に潜む見えない敵。一人ひとりが感染防止の当事者である自覚を持ち、まずは当面の目標と向き合いたい。(松)

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