特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

身長181センチ、体重188キロ。日本…

 身長181センチ、体重188キロ。日本相撲協会のホームページに紹介されたその大きさを、山のような姿に実感した。幕尻優勝の快挙を成し遂げた徳勝龍関である。

 奈良新聞社訪問と聞き、社内では、応接室の椅子に体が収まるだろうか、花束は誰が渡すのかと、うれしいあたふたがあった。

 初場所を振り返った徳勝龍関が触れたのは、今は亡き近畿大学相撲部の恩師、伊東勝人監督のことだった。優勝の日、土俵下でのインタビューにもあったが、初場所は監督と一緒に闘っているようだったという。

 先場所の徳勝龍関は十両で、幕内定着が課題とされた。満場の国技館で恩師について語る機会を得たのは優勝ゆえだが、どの番付にいる力士にも、内に秘めた決意とドラマがあることを、今回の優勝劇が教えてくれた。

 「地味な力士」とは徳勝龍関が自身を評した言葉だが、だからこそ、喝采の中で光輝くものがある。

 きょう3日には県内の母校も訪問するなど、これまでにない多忙な日々が続く。来る大阪場所では受け止めた祝福と期待を力に変え、新たな高みを目指してほしい。(増)

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