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国原譜

人気のふるさと納税だが、個人的にはやり…

 人気のふるさと納税だが、個人的にはやりたいと思わない。地方に対して「税収(寄付)が欲しくば、互いに競え」という中央の「上から目線」を感じるからだ。

 先月30日、大阪高裁はふるさと納税の新制度からの除外決定取り消しを求めた大阪府泉佐野市の請求を棄却。判決では地場産品でない豪華な返礼品で多額の寄付を得た同市の手法を「制度の趣旨に反する」とした。

 同市が魅力ある施策や活動で寄付を集めたとは言いがたく妥当な判断だと思う。が、これまで減税対象となる寄付額の上限を引き上げるなどして事実上、自治体間の競争をあおってきたのは国だ。

 地方自治体間の税収格差を是正する制度には地方交付税があるが、その配分は国の基準による。対してふるさと納税は納税者自らが「納税先」を決められる。

 地方自治体とっては税収増減を意味し少子高齢化が進む中、死活問題だ。制度自体が競争の過熱化を生み出し、国の制度見直しも遅きに失した。

 本来は「ふるさとを応援しよう」とする制度。その理念に立ち返るためには返礼品制度を無くすべきだ。(法)

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