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国原譜

先日、「長野県上田市の国史跡・上田城跡…

 先日、「長野県上田市の国史跡・上田城跡の櫓(やぐら)復元などにあててほしい、と匿名の個人から10億円の寄付があった」との報道があった。

 上田城は真田一族の居城で、難攻不落の名城。徳川秀忠軍が攻略できずに関ヶ原の戦いに遅参したという話が残る。郷土の誇りとして、これからも語り継がれていくはずだ。

 城は市民にとって、ある意味、心の支えなのかもしれない。だからこそ今後の観光振興をもにらんで、郷土の発展のために巨額の寄付が寄せられたのだろう。

 4年ほど前には、兵庫県尼崎市で「明治初期に取り壊された尼崎城の天守閣復元を」と、家電量販店の創業者から10億円超の寄付があった。立派な天守が完成し、3月29日に一般公開されるそうだ。

 一方、三重県伊賀市には天守復元の大先輩がいる。伊賀上野城は藤堂高虎の城として有名だが、明治初期に廃城に。出身地のシンボルの荒廃を憂い、川崎克という代議士が私財を投じるなどして、昭和10年に模擬天守閣を建てた。

 いずれも郷土愛があふれていて実にうらやましい。城には人をひきつける力がある。(恵)

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