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国原譜

県内でも後を絶たない児童虐待。国も対策…

 県内でも後を絶たない児童虐待。国も対策に乗り出し、児童相談所の在り方のほか、児相と警察との情報共有についても論議されている。

 荒井正吾知事も担当部署に検討を指示したという。先日の定例記者会見で、児相と警察との情報共有については「最初から全件共有というのは荒っぽ過ぎる」と慎重姿勢を示した。

 子どもを保護し、育てることは本来、親の自然性ではないのか。子どもを虐待し、死に至らせることさえあるとはどういうことか。何が起きているのか。

 「夫婦関係における『性愛』と親子関係における『家族愛』が矛盾をきたしている」(吉本隆明著「家族のゆくえ」)。時代状況の本質論として言えば、この指摘に尽きると思う。

 具体的な措置は事案によって違うだろう。ただ倫理面で荒廃しているとすれば、責任は政治にも行政にもあるはずで、荒廃は政治、行政に及んでいるのかもしれない。

 児童虐待の根っこにあるのは夫婦、親子の在り方の現在であり、その深い認識が大事。情報共有を言う前に、情報に対する理解と分析の深度・的確さがまず問われるべきだ。(北)

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