金曜時評

活発な政策論議を - 論説委員 松井 重宏

 知事選挙が本格的に動き出した。来春の統一地方選で行われる同選挙は4月7日を投票日とする特例法が成立。これを受けて告示は3月21日になる見通しで、既に残り100日を切った。

 そうした中、3期目の現職、荒井正吾氏が4選を目指して出馬する意思を表明。対立候補の名前はまだ挙がっていないものの水面下では調整が進んでいるとみられ、現職の態度表明を受けて動きが加速することになりそうだ。同日投票で行われる県議選とも連動、建設的な政策論議が高まることを期待したい。

 国と市町村の中間に位置する行政組織でもある県には、住民に対する直接的な行政サービスはもちろん、国との連携や市町村支援の充実が強く求められる。また近年は府県間の協力関係も重視され、前々回の知事選挙では関西広域連合への関わりが大きな争点の一つになった。ただ広域連携における利益と負担を考える場合は、軸足を置く県内の南北格差など、市町村間のバランスに配慮することも欠かせない。同問題では、大阪市で開催が決まった2025年国際博覧会への対応が一つの試金石になるかもしれない。

 県の知事選日程は、予算編成との兼ね合で4月改選を嫌った奥田良三知事が任期途中に辞任、再出馬して、昭和30年選挙から1、2月の投票に変わって以降、統一地方選から外れていたが、平成19年からは柿本善也知事が意図的に辞任時期を調整して再び統一選に合流。その手法の是非はともかく、県議と同日選挙になったことで投票率は安定。まだ決して高くないが、以前のように5割を切ることはなくなった。今回は初めて統一地方選挙に臨む18、19歳有権者の動向も注目される。

 戦後の昭和22年、全国一斉に公選知事が誕生して以来、県ではこれが20回目の節目の選挙。その内訳を見れば、引退などで現職が不在の選挙となったのは初回を含めて計4回。無投票はなく、残る15回は事実上、いずれも新人勢が現職に挑む構図で行われ、2回目の同26年選挙以外、すべて現職が当選を勝ち取っている。

 荒井氏は出馬表明に際し、無所属の立場を示した上で自民、公明、国民民主の3党と連合奈良に推薦を依頼する意向としており、夏の参院選を控えて、政党の枠組みも焦点だ。

 平成から次代へ。県政の舵(かじ)取りを委ねる重要な選択が始まる。

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