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国原譜

「ビリョク(微力)だけどムリョク(無力…

 「ビリョク(微力)だけどムリョク(無力)じゃない」―。核兵器廃絶や平和な世界の実現を目指す「高校生平和大使」の合言葉だ。

 平成10年、インドとパキスタンの核実験強行を機に長崎県の市民団体が初めて結成。毎年、全国から公募で選ばれ、国連を訪問して核兵器廃絶を訴えている。

 今年、本県では県立奈良高校2年の原苑美さんを選出。すでに県内でともに活動する長崎派遣団の高校生7人と署名などに取り組む。

 原さんは就任後、核廃絶を望むのは世界で少数派という現実を知った。街頭でも署名は思うようには集まらず、「そんな事をしているから世界になめられる。日本も核兵器を持つべき」と言われることも。

 それでも、「言葉の力は核兵器よりも強い」という。核は人を恐怖で支配するが、人の心までは変えられない。しかし、言葉は深く心に残り、ときに人の人生を変えることさえある。

 きょう9日、長崎に原爆が落とされて73年目を迎える。原さんと長崎派遣団の高校生も平和祈念式典に出席する予定だ。世界に訴える力強い言葉を得るために、多くの事を学んでほしい。(法)

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