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音羽山観音寺後藤住職の花だより - 室内湿度70度の観音寺編 2023年9月上旬

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洗心(せんしん)横に咲くツリフネソウ

 参道を歩くこと40分。この日の湿度の高さは異常なほど。記者が観音寺に着くと汗が滝のように流れていました。洗心(せんしん=手水舎)の水が復活。山の水を引いたのだとか。手を清めると冷たくてうれしくなりました。洗心の横にツリフネソウが1輪。洗心の水を受けて涼しげでした。

 

 

気温28度湿度70度 暑い日の過ごし方

 

 出迎えてくれる住職は、いつも違う作務衣(さむえ)を着ているような気がします。

 

 「そんなことないよー。だいたい夏は3着を着回しているもの。3着は化繊(かせん)でできているの。涼しいのかって?涼しくないわよ。暑いわよ」

 

 夏はTシャツに作務衣、冬はシャツとTシャツに作務衣。暑くても寒くてもあまり変わらない枚数です。暑さ、寒さに強いとしかいえません。

 

 「化繊は気を使わないのよ。シワが寄りにくいし、部屋干しでもすぐ乾くわね」

 

 住職は夏用の作務衣もたくさん持っているそうです。湿度が高いとどうしても着るものが限られてくるのでしょう。

 

 洗心に缶ジュースを冷やしていますが、山の水が砂も運んで缶の上に溜まるそうです。住職はときどき掃除して砂を取り除きます。

 

缶を掃除する住職

 

 「あら、ここの花はもう終わりね。花を変えないといけないわね」

 

 洗心にシュウカイドウを飾っていましたが、色が変わり下を向いていました。

 

 「そうそう、切ったルドベキアタカオがあるわ」

 

 玄関の花を選ぶ住職。後ろから犬のサクラが近づいてきます。逃げ回っていた今年初めのころと明らかに態度が違い住職に懐いていました。洗心の花が変わり明るく感じます。

 

住職が花を選んでいると後ろからサクラが近づいてくる

 

花で洗心が明るくなった

 

 

 この時期の庭は、田んぼの畔(あぜ)に見られる雑草のサクラタデが勢いよく伸びていました。

 

 「やっちゃんの家の上にあった田んぼに生えていたの。かわいいから連れてきちゃった。鉢に植えたらどんどん増えてね。増えすぎちゃってどうしようか迷っているの」

 

サクラタデ。数ミリの花が並んで咲く

 

 観音寺にいると、人も植物も寒さ暑さに強くなってくるのかもしれません。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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