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音羽山観音寺 後藤住職の花だより - お寺のお手伝いさん編

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「25歳まで生きるんだよねー」とクルミに言い聞かせる住職

 お寺には御供物があります。それを狙ってネズミがいました。ゆえに昔からネコの存在は欠かせなかったそうです。ネコがいると、そのにおいを察知してネズミは寄ってきません。さてネコのクルミは19歳、クーちゃん18歳。ネコが高齢なってきたことをネズミはちゃんと分かっているようです。

 

 

ネコのお手伝いさん 犬のお手伝いさん

 

 「この間ネコのご飯をネズミがかじっていたのよ」

 

 ネズミはネコがいると家の中に出てきません。ところが室内に置いていたエサにネズミの歯形があったそうです。

 

 「ネコが高齢で機敏に動けないって知ってるのかしらね。ネコのご飯を置いている部屋にネズミが出たのよ」

 

 住職は観音寺に来る前は高野山や京都の寺で修業していました。そのころネコを4匹飼っていたそうです。

 

 「お寺にはネコが必要なのよね。修業したお寺の近くの食堂もネコを必要としていたため、ネズミ除けに1匹差し上げたわ」

 

 住職が観音寺に入るときに連れてきたのはルイ、ミミ、アイの3匹。あとからナナも加わって4匹。避妊手術をしていたので、ネコがいなくなった時もありました。

 

 「ネコがいなくなって2週間しか経ってないのに、お内仏様の御供物のパンがかじられてしまってね。きっとお風呂のたき口にある排水溝か、薪を置いているコンクリートの隙間からネズミが入り込んだのかしらね」

 

 昭和初期の日本家屋で隙間だらけだと思うのですが―。

 

 オサムは番犬として立派に役割をはたしています。境内に入る前の参道を誰かが通過しても吠えます。いつも境内まで登ってくる郵便局のバイク音は特に大嫌い。遠くにいるときから激しく吠えます。

 

覚えている人には吠えないオサム

 

 おかげで参拝客か、郵便局のバイクか室内にいてもよく分かり、役に立っています。

 

 犬のサクラの小屋は庫裏の玄関前にあります。サクラはおとなしく、吠えることもありません。人が来ると隠れてしまうので、お手伝いさんとしての活躍は、もう少し先になりそうです。

 

まだまだ人見知りサクラ

 

 たまに「ご住職、おひとりで寂しくありませんか?」という質問を受けることがあります。

 

 公表していないお手伝いさんや支援者が、交代で毎日寺に宿泊しています。観音寺を支えるグループの人たち、単独で支援する人を合わせると、昼間も住職が1人でいることはまずないそうです。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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