歴史文化
奈良の興福寺僧侶が春日大社で読経 恒例の「興福寺貫首社参式」
奈良市春日野町の春日大社で2日、年初に神々にお供えをする「日供始(にっくはじめ)式」と「興福寺貫首社参式」が行われ、同大社の花山院弘匡宮司ら神職6人と同寺の森谷英俊貫首ら僧侶7人が参拝した。
新型コロナウイルス禍や摂社の若宮社の造替のため参進するルートが短縮するなど変更されていたが、今年は3年ぶりに元のコースを通った。
多くの初詣客が見守る中、神職が新年になって初めて神饌(しんせん)を同大社本殿の神前に供え、花山院宮司が祝詞を奏上した。続いて森谷貫首ら僧侶が読経した。
両社寺は藤原氏の氏神、氏寺としてゆかりが深い。社参式は少なくとも江戸時代から、明治の神仏分離令で一時中断した時期を除き延々と続いていたとみられ、近年では毎年1月2日に営まれている。