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平和への思い若者に ウクライナ人のコベリャンスカさんが高取国際高校で講演

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「正しい情報を広めることも戦争を止める一つの方法」と講演するコベリャンスカさん(左)=高取町佐田の県立高取国際高校

 ロシアの軍事侵攻で、奈良県天理市に息子2人と避難しているウクライナ人のオクサーナ・コベリャンスカさん(46)がこのほど、高取町佐田の県立高取国際高校(渡部憲一校長)で講演した。母国の被害状況や避難の道のり、平和への思いを伝え、3年生約200人が聴き入った。

 

 

死と隣り合わせで避難した道のりなど写真を交え紹介

 

 同校では毎年3年生に向け、人権を大切にする心を育もうと講演会を企画。今年は天理大学で日本語を学び、現在は知識や経験を生かし、同大で働くコベリャンスカさんを招いた。

 

 コベリャンスカさんは破壊された家、避難する人でごった返す駅のホームなど、平和な日常を突然失い、死と隣り合わせで避難した道のりやウクライナの状況を写真を交えて紹介した。

 

 ウクライナ人が戦う理由を、「戦争をやめれば、ウクライナはなくなる。独立と平和のため」と説明。「(講演で)正しい情報を広めることも戦争を止める一つの方法」と語った。

 

 

持って逃げるのは「知識、技術、言語」

 

 さらに「2度と家に戻れないかも知れない時、皆さんは何を持って逃げますか」と生徒たちに質問。コベリャンスカさんの答えは「知識、技術、言語」で、「それはどこへも持っていける、どこでも使える、どこでも自分を助けられる。皆さんは今の時間を勉強に使ってください。それが一番大事」と呼び掛けた。

 

 来春、天理大に進学予定という、同校3年生の張川瀟(しょう)さん(19)は「平和を求める精神に感動した。戦争がいつか終わるのを祈っている」と話した。

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