歴史文化
地域団結で魂再び 奈良・鹿野園で十一面観音菩薩立像の開眼法要
奈良市の鹿野園町集会所が保管してきた十一面観音菩薩立像の開眼法要と市指定文化財祝賀法要が28日、同市鹿野園町の同集会所で開かれた。
同像は高さ95センチのヒノキの寄木造りで、室町時代の作と推定。長谷寺(桜井市初瀬)の十一面観音菩薩立像の形式を踏襲し、右手に錫杖(しゃくじょう)を、左手に蓮華茎をさした水瓶を握る。作風は慈明寺(橿原市慈明寺町)の十一面観音立像と近似しており、椿井仏師舜慶(しゅんけい)か、舜慶の工房の作と推測される。