奈良県域水道一体化で準備協が「意見書」 奈良市への包囲網か
「県域水道一体化」を巡り、足並みの乱れが目立っていた県と奈良市。12日、荒井正吾知事と、県内関係市町村で構成する「県広域水道企業団設立準備協議会」の首長らが会見し、あらためて奈良市に協議に参加するよう求めた。また、会見に合わせるように、首長らが仲川元庸市長に「意見書」を送っていたことも分かり、奈良市への包囲網が敷かれた形だ。ただ同市は市独自の財政シミュレーションを行うための資料作成を含む「水道事業の統合協議に係る検討支援業務」について、既に監査法人と契約済み。さらに一体化の是非について有識者や議員、市民から意見を聴く「懇談会」(11人)を20日に発足させる予定で、難しい調整を迫られそうだ。
奈良新聞社が独自に入手した「県県域水道一体化に向けた意見書」は、今月6日、仲川市長に手渡されたとみられる。9市と15町2村の26首長連名で、関係者によると文面等は首長らの意見を聴く形でまとめられた。