考古学

竪穴式埋葬施設を確認 - 古墳時代中期 小型青銅鏡が出土/斑鳩・甲塚古墳

甲塚古墳から出土した重圏文鏡=25日、斑鳩町法隆寺西3丁目の町役場 拡大

 斑鳩町教育委員会と奈良大学は25日、同町龍田北1丁目の甲塚古墳で竪穴式の埋葬施設が確認され、古墳時代中期(5世紀)の小型青銅鏡1枚が出土したと発表した。同古墳は後世の盛土説もあったが、古墳であることが確定。築造年代も当初の想定より古い5世紀から6世紀中ごろの可能性が高くなった。豪華な金銅製品などが出土した藤ノ木古墳(同町法隆寺西2丁目、6世紀後半)以前の斑鳩地域を知る貴重な資料という。

 2月下旬から3月末まで約37・1平方メートルを学術調査。墳丘の頂上部で、南北3メートル以上、東西0・7メートル以上の竪穴式の埋葬施設が見つかった。

 埋葬施設内から範囲を区切る3重の線が巡る「重圏文鏡」と呼ばれる直径6センチの青銅鏡が出土。ノコギリの刃のような細い三角形を並べた「鋸歯文(きょし)」などの文様から5世紀に製作された国産の鏡と考えられる。

 鏡面には水銀朱が付着したほか、鏡の周辺にも赤色顔料が散布され、いずれも魔除けのためと推定。元は木棺の中に納められていたとみられる。

 鏡の製作年代や埋葬施設の形態から、古墳の築造年代は5世紀から6世紀中ごろと推定される。

 このほか、墳丘裾の可能性もある石列などが見つかった。

 同古墳は藤ノ木古墳から西へ約200メートルに位置。土地の伝承から古墳とされていたが未調査だった。平成28年の町教委と奈良大による測量調査で、最大で直径約30メートルの円墳の可能性が指摘。昨年から初めて本格的な発掘調査を行っている。

 調査を担当した豊島直博・奈良大教授は「斑鳩地域における藤ノ木古墳の前段階の様子を考える良い素材。出土した鏡が小さく、地域のトップに次ぐクラスの有力者の墓ではないか」としている。

 現場はすでに埋め戻されている。現地説明会はない。

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