考古学

ダウンロード可能に - 「参加型」データベースに あすから文字情報取得で活用広く/奈文研「木簡庫」

ダウンロード機能が追加された木簡庫を説明する馬場室長=12日、奈良市二条町の奈良文化財研究所 拡大

 奈良文化財研究所(奈良市二条町)は、あす15日午前10時から、全国で出土した木簡のデータベース「木簡庫」にダウンロード機能を追加する。これまでは閲覧しかできなかったが、木簡の文字情報の取得が可能となり、研究などに自由に活用できるようになる。同研究所によると学術研究分野のデータベースでのオープンデータ化は画期的という。

 平城宮跡(同市)を中心に全国で最も多くの木簡の調査研究、保管を行う同研究所では、平成11年から文字情報を集めた木簡データベースを公開。昨年には木簡画像と統合した総合データベースの木簡庫を開設した。

 国内唯一の木簡に関する網羅的データベースで、現在は5万3894点の木簡情報を公開。昨年4月から今年1月までの総閲覧数は、5万7183件を数える。ただ、これまではデータの閲覧だけが可能だった。

 新たな機能では分かりやすい字体に直した木簡の文字や大きさ、出土した遺跡などの情報を得られる。関心のある項目で検索した結果も取得でき、表計算ソフト「エクセル」などを使って新たな情報を追加すれば自らのデータベースも作成できる。

 木簡情報の出典元を明記すれば、インターネット上などでの公開も可能。さらに「固有ID」を示すことで木簡が特定でき、他の研究者らと情報や研究内容の共有化が容易になり、研究の促進が期待できるという。

 これまで研究機関のデータベースは、データ改ざんなどの恐れから閲覧に限られることが多かった。しかし、奈良文化財研究所では全国の木簡情報を集積するナショナルセンターとしての役割を果たすため、オープンデータ化に踏み切った。今後は木簡画像についても検討する。

 同研究所の馬場基・史料室長は「見るだけのデータベースから、市民の方にも参加してもらえるデータベースを目指したい」としている。

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