考古学

奈良時代の基壇も - 塔再建時そのまま埋める?/東大寺東塔院跡の調査

良好な状態で見つかった奈良時代の基壇=奈良市雑司町の東大寺東塔院跡(奈良文化財研究所撮影、東大寺提供) 拡大

 奈良市雑司町の東大寺などが22日、成果を発表した東塔院跡の発掘調査では、奈良時代の創建時に整備された基壇(基礎部分)の一部も検出した。

 鎌倉時代の基壇東面の盛り土の中から、奈良時代の階段と基壇外装の石材(凝灰岩)を高さ約1・5メートル、幅約80センチ確認。現状から同時代の基壇は約24メートル四方に復元される。鎌倉時代の基壇は約27メートル四方と一回り大きく、奈良時代の基壇は塔の再建時にそのままの状態で埋められたと考えられるという。

 古代寺院の基壇が良好な保存状態で見つかるのは珍しいという。東大寺の橋村公英庶務執事は「最初に作られた基壇を神聖なものと考え、できるだけ大切に残そうとした気持ちがあったのでは」と想像している。

 東大寺には奈良時代の創建時、大仏殿を挟んで東西に塔が並び建ち、七重塔だった東塔は高さ約100メートルだったとする説もある。平安時代末の治承4(1180)年に平家の南都焼き討ちで焼失し、重源や栄西らの尽力で再建されたが、康安2(1362)年に落雷で再び失われた。

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