社会
大坂商人の力感じて - 「黄金茶碗」奈良で公開/豪商、加賀屋ゆかり

NHK連続テレビ小説「あさが来た」に登場する「加野屋」のモデルとなった大坂(当時)の豪商、加島屋ゆかりの「黄金茶碗(わん)」が、6日から奈良市水門町の寧楽美術館で5年ぶりに公開される。3月9日まで。
茶碗は口径12・6センチ、高さ7・5センチ、重さ約300グラムで、木製わんに薄く伸ばした金板を貼って仕上げた豪華な作り。箱書きなどから明治元(1863)年、長州藩主の毛利敬親(たかちか)が、大坂で両替商を営んでいた加島屋に贈ったことが判明した。
幕末の動乱期、有力商人に対する大名の負債は膨らむ一方だったが、加島屋は長州藩への融資を継続。これまでの融資の返礼とともに、各両替商への負債返済交渉のとりまとめを依頼するための特別な贈答品だったと考えられるという。
黄金茶碗の伝存品は少なく、箱書などにより譲渡の経緯が裏付けられる品として貴重とされる。
同館を設立した中村家が昭和初期に入手し、平成18年に初公開。同館は「あさが来た」の人気で加島屋への関心が高まったことから公開を決めた。
同館の浜田美和子学芸員は「加島屋は、この黄金茶碗のほかにも数多くの名碗を所蔵していたとされる。当時の大坂商人の大きな力を感じて欲しい」としている。
午前9時半から午後4時半開館。入館料大人900円、大学生810円、中学・高校生500円、小学生300円。火曜休館。
問い合わせは同館、電話0742(25)0781。
茶碗は口径12・6センチ、高さ7・5センチ、重さ約300グラムで、木製わんに薄く伸ばした金板を貼って仕上げた豪華な作り。箱書きなどから明治元(1863)年、長州藩主の毛利敬親(たかちか)が、大坂で両替商を営んでいた加島屋に贈ったことが判明した。
幕末の動乱期、有力商人に対する大名の負債は膨らむ一方だったが、加島屋は長州藩への融資を継続。これまでの融資の返礼とともに、各両替商への負債返済交渉のとりまとめを依頼するための特別な贈答品だったと考えられるという。
黄金茶碗の伝存品は少なく、箱書などにより譲渡の経緯が裏付けられる品として貴重とされる。
同館を設立した中村家が昭和初期に入手し、平成18年に初公開。同館は「あさが来た」の人気で加島屋への関心が高まったことから公開を決めた。
同館の浜田美和子学芸員は「加島屋は、この黄金茶碗のほかにも数多くの名碗を所蔵していたとされる。当時の大坂商人の大きな力を感じて欲しい」としている。
午前9時半から午後4時半開館。入館料大人900円、大学生810円、中学・高校生500円、小学生300円。火曜休館。
問い合わせは同館、電話0742(25)0781。