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奈良県内650カ所調査 珍しい絵馬紹介 - 日本絵馬研究会

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絵馬の画題として多く採用されている加藤清正=大和高田市三和町の天神社

 県立商業高校(桜井市)の高田昌彦教諭(58)と大阪工業大学3年の左近サツキさん(21)が今年4月、「日本絵馬研究会」を発足した。調査・研究の対象としているのは神社に奉納された大型の絵馬などで、奈良を中心に約650カ所、計約2000枚を調査してきた。県内の珍しい絵馬や奉納の風習を教えてもらった。(竹内稔人)

 

類例のない画題

 高田さんと左近さんが案内してくれたのは奈良市秋篠町の八所御霊神社。地域の方に協力していただき拝殿内に入ると、横に2メートルはある巨大な絵馬が掲げられていた。ガラスケース入りの額に収められた立派なものだ。

 

 絵馬の時期は不明。画面の右上、右下、中央などと物語風に場面を分割。村人がたき火をしながら相談し、数人が村を出発、裁きの場のお白洲で問答をする様子などを描く。高田さんは「訴訟の風景とみられ、他に類例のない画題です」と話す。遠近法を用いながら人物や建物も精緻に描写しているのが印象的だ。

 

他に類がないという訴訟風景を描いた八所御霊神社の絵馬=奈良市秋篠町

 

 人物の周辺には名前を記す紙も貼られている。高田さんらによると、確認できた人物名は5人。「平城村史」(1971年)を調べたところ、安政年間から明治初め、1854〜70年ごろの秋篠村に同一の名があったという。

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