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音羽山観音寺後藤住職の花だより - 梅の花咲く境内の道編 2024年3月上旬~中旬

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明るくなった南面を見つめる住職

 庫裏の南側から下に降りる道があって、犬のタロウの小屋があったところまで続いています。もともとあった境内の道なのですが、長い間、雑草や木々の枝に阻まれて通ることができませんでした。冬季閉門中から支援者が枝を切り、道や階段を整えてくれたため、マダケが生えているところまで行きやすくなりました。

 

整備された境内の道

 

 

境内の道を通ると マダケが近くなる

 

 音羽山観音寺ではマダケを施餓鬼会(8月の行事=せがきえ)に使います。もうすぐタケノコが生える季節。観音寺のマダケは食用には使いませんが、観音寺に全国から奉納されるタケノコは集まりそうです。

 

マダケの林。苔庭も見える

 

 

 「いろいろな大きさのタケノコをいただくから鍋に入らないくらいのタケノコでも、何とかならないか考えて何とかなるようにするのよ」

 

 タケノコは鍋の容量に合わせてぶつ切りにしたり、それでも入らなかったら皮をむいてから鍋に入れてあく抜きをするそうです。

 

 今は細くなってしまったマダケですが、昔はモウソウダケくらい太かったそうです。犬のオサムの小屋の上に物干しざおとして当時の太いマダケを残しています。

 

 

境内の道の修理と 階段の整備

 

 庫裏から整備された境内の道を行くには、モノレールの線路をまたがなければなりません。線路をまたぎやすいように、木製の台をつくっています。

 

 線路を越えるとゆるやかな坂道です。雑草もうっそうとした木もないので、新しく開発された道にしか見えませんでした。

 

 左手にロウバイが、右手の斜面部分に梅が咲いていました。赤色と白色の梅がありましたが、もう梅の花も終盤。まだスペースがあるので別の花を植えるのかもしれません。

 

梅の花が咲いている

 

 

 それから2週間後、前に見た境内の道から離れたところに階段をつくっている支援者たちの姿がありました。その1人は記者も顔見知りの男性の乾さん。声を掛けてみることにしました。

 

 「階段をつくって通りやすくしようと思ってね。その道沿いにガクアジサイを植えようと思っているんだけどどう思う?」と乾さん。

 

 乾さんの家で育てているガクアジサイを奉納しようと考えているみたいです。タロウの小屋があった場所までの道の修理を終えたのにそんなところの階段も必要だったのでしょうか。聞いてみることにしました。

 

 「山椒の木がこっちに4本あるんだって。住職から採りやすいようにしてほしいって言われたんでね」と乾さん。

 

 なるほど。やっぱり理由がありましたか。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。

火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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