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農のある風景

イチゴの電照栽培 ■6■

幻想の丘にハウスの灯

写真

 今月下旬まで出荷最盛期となる県産イチゴ「あすかルビー」。この品種を含めて、県内では多くのイチゴが生産。電照栽培のビニールハウスは、夕暮れになると電灯が暖かそうに明るく光る。

 ビタミンCは人間の体内では合成できないので毎日補給が必要な栄養素の一つ。1日に必要なビタミンCは約50ミリグラムといわれるが、小さく見えるイチゴだが、1粒でレモン半個分、約10ミリグラムが含まれている。ビタミンCが果物の中で一番多く含まれているイチゴは、バラ科の植物でサクラやモモ、リンゴなども同じ仲間だ。

 県内では昭和30年ごろから栽培が行われ、現在も盛ん。「幸玉(砂糖いちご)」「宝交早生」「女峰」「とよのか」と品種改良が進んで、現在では「あすかルビー」や「あきひめ」といった新品種を中心に主に京阪神方面に出荷している。「あすかルビー」は奈良県生まれで、果実が大きく、糖度と酸度のバランスが非常に良く、果汁に富むおいしいイチゴとして人気がある。

 昨年度、県のイチゴ栽培面積は78.33ヘクタール。そのうち、主要品種のあすかルビーは半分以上の45.24ヘクタールで889トンを出荷した。ことしは、33.42ヘクタールから1200トンを出荷する予定。県一の「あすかルビー」の産地は天理市を中心にしたあたり。同品種としては県全域の半分にあたる約15.2ヘクタールで栽培を行っている。

 イチゴは暖かいうちに成長し、秋から冬にかけて日が短くなると休眠。4月ごろから再び生育をはじめ5月から6月ごろ実をつける。このため、ビニールハウスで暖めて休眠させずに11月から5月まで出荷している。撮影は天理市園原町で行った。遠くに二上山が見えるこの丘にはビニールハウスが連なる。夕暮れと共に丘の上からふもとにかけて順番に電照栽培の明かりがともされ、幻想的な光景になった。


【写真】本紙: 藤井 博信(日本写真家協会会員)

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