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万葉車窓

高の原―平城(近鉄京都線)

緑の中で鹿に出会いそう

高の原―平城

 長皇子(ながのみこ)志貴皇子と佐紀の宮にて倶(とも)に宴(うたげ)する歌

 『 秋さらば 今も見るごと 妻恋(ご)ひに 鹿(か)鳴(な)かむ山そ 高野原(たかのはら)の上 』

 高野原のこの辺りは、秋になったら鹿が鳴く山なのですよ、という歌に似合う風景が今も残る奈良市山陵町の辺り。近鉄京都線は平城駅を出発すると、切り通し区間を経て林を抜け高の原駅へ滑り込む。京都-西大寺間では一番自然が残されている区間だろう。だが、高の原駅周辺はニュータウンとして発達した近代的な町だ。万葉集の時代の高野原は現在の平城駅の近くだったであろうと推測され現在の「高の原駅」とは関係がないらしい。

 佐紀路のこの辺りは、平城宮大極殿から北に向かう歌姫街道が延びる。現在はその近くを近鉄京都線が走るが、南北に通じる大きな道は現在もない。撮影地点までは細い道を車で走った。奈良市内とは思えない、昔ながらの道を抜けた後、線路際にたどり着いた。緑まぶしい山肌に赤やオレンジ色の電車が走り抜けていく。今にも鹿が出そうな所を…。


●参考図書=和田嘉寿男著「大和の万葉歌」(奈良新聞出版センター刊)


写真・文 本紙・藤井博信 (日本写真家協会会員)


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