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やまと建築詩

今井まちなみ交流センター “華甍”
【旧高市郡教育博物館】(橿原市)◎県指定文化財

明治建築和洋折衷の美

 明治36年、大正天皇のご成婚に際し畝傍御陵を参拝されたときの御下賜金により建てられた。設計者は現在の大和郡山市民会館(旧県立図書館)などを設計した橋本卯兵衛氏。県内初の教育博物館として開館。昭和4年から同31年に合併により、橿原市が誕生するまで今井町役場として使われた。

 その後は、老人憩いの家や高齢者職業紹介所、市社会教育課、町並み保存準備室などに利用された。平成2年には県指定文化財に指定。建物の傷みも増えたため同3年度から3年間、県と国の補助を受け修理を行い同7年に「華甍(はないらか)」としてオープンした。修理でに際しトイレなどの水周りや内装などを当初の姿に復元した。


夕闇に浮かび上がる華甍

▲夕闇に浮かび上がる華甍。
すそが反り返った屋根の形が花に似ていることからこの名前が付けられたという

 2階建ての本館と平屋の両翼部からなる左右対称のデザインで、入り口は本館中央にある。土台となる基礎部分は高く、入り口の石段を上がり玄関に入る。正面には重厚な意匠の階段があり、重厚かつ華やかな明治建築独特の美しさがうかがえる。

 館内向かって右手は展示スペースで、重要伝統的建造物群保存地区に指定されている今井町の歴史や町並みを展示物や映像などにより知ることができる。また、向かって左側は事務室や会議室として使われている。

 前ほどの階段を上ると2階は講堂。ここでも棹縁(さおふち)天井や凝ったデザインの飾り窓、独特の窓飾りなど多くの特色を見ることができる。


講堂内部

▲重厚なデザインの講堂内部。
講演会などに利用され人気が高い

飾り窓

▲複雑な意匠が凝らされた飾り窓。
ガラスも建設当初のものが多く残っている

 和風建築に洋風形式も一部取り入れたこの明治建築は建築当初、おそらく今井町ではかなりモダンなものだったのだろう。だが、現在は白漆喰(しっくい)壁の重厚な建物は歴史を誇る同町にも溶け込み、町の入り口の顔にふさわしいものとなっている。

DATA

● 今井まちなみ交流センター「華甍」 ●

橿原市今井町2-3-5

1階展示スペースは入館無料。
会議室や講堂は講演会や研修、イベントなどに使うことができるが見学はできない。
休館日は毎週月曜(祝祭日の場合は翌日)と年末年始。開館時間は午前9時から午後5時。

【問い合わせ】
同館、電話:0744-24-8719

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真と文 本紙・藤井博信(日本写真家協会会員)

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