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NAICE-NARA
 
大和の工芸

大和の伝統工芸

 奈良・大和路に古くから伝わる伝統工芸品の代表的な物は正倉院の宝物だろう。遣唐使らによってもたらされた渡来品やそれらを元にして作られた工芸品などが収まる。大和には正倉院の宝物につながる工芸技法が現在も引き継がれているほか、中世から近世へと時代が移り、文化が発展すると共に生れた工芸技法も現在、奈良の伝統工芸として引き継がれている。長い伝統の中で生れた大和の色・形を工芸品を通して見てみたい。



草花文螺鈿箱
▲草花文螺鈿箱(そうかもんらでんばこ)北村昭斎さん

 奈良漆器は仏教伝来を契機とした天平文化とともに花開いた。漆で絵を描いたものや、螺鈿(らでん)などさまざまな技法が用いられ、奈良は日本の漆器の発祥の地といわれている。



鳳凰蒔絵喰籠
▲鳳凰蒔絵喰籠(ほうおうまきえじきろう)西條一斉さん

中世になると塗師や漆屋座が現れ、社寺などの建造物の塗師として活躍しながら漆器や茶道具、武具などを扱う塗師もいた。現在、螺鈿塗の技法では奈良製品が独壇場。



猩々
▲猩々(じょうじょう)神箸東林さん

 奈良人形は平安時代の末期に始まる春日若宮おん祭の田楽法師の花笠や島台を飾った彩色人形が始まりと伝えられている。祭礼や儀式を彩るかたちで発展した奈良人形は、江戸時代中ごろ、13代続く奈良人形師として岡松松寿が出た。

 幕末から明治にかけて狂言師でもあった森川杜園が活躍し奈良人形を芸術の域に高め、このころから一刀彫りとも言われるようになった。高砂などの能狂言や舞楽、鹿や十二支などが題材で極彩色が特徴。



奈良絵水指
奈良絵水指
▲奈良絵水指(ならえみずさし)(部分)
武田高明さん(赤膚焼)

 茶の遠州流の開祖小堀遠州が好みの陶器を作らせ茶道具として世にしらせたともされる。茶器などに鹿や人物像などを描いた奈良絵の入った焼きものも赤膚焼の特徴。



奈良団扇麻の葉文様
▲奈良団扇麻の葉文様(ならうちわあさのはもんよう)
池田繁さん

 今回の取材は、奈良の伝統工芸の振興を目的とした、奈良市阿字万字(あぜまめ)町のなら工芸館(神箸東林館長)で行った。ここでは漆器や一刀彫りなどのほか、奈良墨や筆、木竹芸、古楽面や団扇(うちわ)、奈良晒など伝統産業の展示を行うほか、一刀彫りや陶芸などの各種教室も開かれ、伝統工芸に対する理解を深め技術や技法の修得などの活動も行われている。

写真と文 藤井 博信

 

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