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やまと建築詩

旧奈良県物産陳列所(奈良市) ◎重要文化財
(現・奈良国立博物館仏教美術資料研究センター)

和洋デザイン美が共存

 宇治・平等院の鳳凰堂を思わせる伸びやかな建物。細部に飛鳥・奈良・鎌倉時代の各様式を用いた和風建築ながら洋風建築をミックスしたデザイン。窓にはイスラム風の意匠も見られる。奈良公園内という景観との調和を図った建築物で完成は明治35年。設計は建築史家の関野貞氏。

 「奈良国立博物館百年の歩み」(同博物館発行)によると、現在の仏教美術資料センターは県物産陳列所として完成。後に県商工陳列所、県商工館と名を変えながら県下の物産品の展示即売場などに利用された。

旧県物産陳列所

▲暮色に浮かぶライトアップされた旧県物産陳列所

 昭和26年に美術研究所の設置について強い要望があり、奈良国立文化財研究所が開設することに伴い旧県商工館が国に移管され同研究所の庁舎となった。昭和58年1月に重要文化財の指定を受け、文化財の管理・保存のため奈良国立博物館に所属替えされ仏教美術資料研究センターの庁舎として活用されることになった、という。

木製アーチ

▲復元された県物産陳列所時代にあった木製アーチ

 現在の仏教美術資料センターは昭和63年に保存修理の工事が完成した。昭和26年に奈良国立文化財研究所の庁舎となったときに設けられた中央ホールの2階部分を撤去するなど元の状態に復元された。

 ふだんは、建物西側にある閲覧事務室の入り口から建物に入る。内部は白い壁が現代的。建物外側の窓枠やガラスは古いまま。一部の部屋では内部にアルミサッシが設けられるなど古い建物の中に現代の建物が同居しているようだ。

 奈良公園かいわいでは10月31日まで「ライトアッププロムナード・なら」が行われている。奈良国立博物館旧館や東大寺大仏殿や南大門、11カ所をライトアップしている。仏教美術資料研究センターも車寄せのある中央ホールなど外観を闇夜に浮かび上がらせている。

開架書庫

▲開架書庫として使われている東翼楼。
吹き抜けの窓が本棚越しに見える

DATA

● 奈良国立博物館仏教美術資料研究センター ●
(旧奈良県物産陳列所)

奈良市登大路町

毎週水曜日と金曜日に公開
(国民の祝日と12月26日から1月4日は除く)。
仏教美術に関する資料などの閲覧や複写が行える。
また、写真資料の閲覧なども可能。

【問い合わせ】
奈良国立博物館、電話:0742-22-7771

情報が古くなっている場合がございますので、ご利用の際は必ず事前にお問い合わせください。

写真と文 本紙・藤井博信(日本写真家協会会員)

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