注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

お水取りが終わり、いよいよ春本番。県内…

 お水取りが終わり、いよいよ春本番。県内の観光地はどこも大勢の行楽客で活況を呈しそうだが、にぎわいは時に厄介ごとも一緒に連れてくる。

 そんな懸念の一つが奈良公園の鹿トラブル。県奈良公園室によると、かまれるなど鹿に被害を受けたとする通報や相談が近年、増えているという。

 その原因の一つに観光客、特に訪日外国人の急増があるようだ。せんべいで鹿を集め、触れ合いを楽しむのは良いがなかなか食べさせず、限度を超えて鹿を怒らせてしまう場合もあるという。

 その結果負傷したのに、どう猛と訴えられては鹿がかわいそう。また面白半分に紙やビニール袋まで与える人も少なくないと憤る目撃談も聞いた。

 トラブルに遭う国内旅行者らもいるだろうが、先日の記事では県に寄せられた本年度の被害相談164件のうち、約8割が外国人観光客で、中国人からの訴えが106件を占めたともあった。

 交通渋滞や散乱するごみ問題、落書きなど観光振興による負の側面をどう転換するか。鹿との正しい接し方を学ぶ機会を、体験型観光に取り入れるのも方策かもしれない。(松)

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