国原譜
大型連休で旅を満喫している人も多いこと…
大型連休で旅を満喫している人も多いことだろう。さまざまな理由で旅立てない人は、旅情を味わえる展覧会に出掛けてみてはどうだろう。
奈良市の県立美術館で開催中の「『青春18きっぷ』ポスター紀行」展。約35年の歴史があるJRの企画乗車券「青春18きっぷ」の広告ポスターが公開されている。
年代ごとに訴求の方法は違うが、時代の雰囲気も写し取ったポスターから多様な物語が想起される点は共通している。自身の経験への回想とともに、被写体や撮影者と一緒に旅する気分が湧き上がる。
各ポスターへの好みは分かれるだろうが、個人的には年代の古いものに心が動いた。きっぷの性格や使い方の説明文を含む惹句(じゃっく)の部分にまで、時間をかけて練られた跡が見えるからだ。
古くから、イベント告知のポスターを芸術家が手掛け、それ自体が作品として後世に残ることがある。同様に各分野の専門家が心血を注いだ、優れた広告ポスターもアートだとあらためて感じた。
同展は前期が7日までで、後期が9日から21日。心のさざめきを体験する時間はまだ残っている。(智)
奈良市の県立美術館で開催中の「『青春18きっぷ』ポスター紀行」展。約35年の歴史があるJRの企画乗車券「青春18きっぷ」の広告ポスターが公開されている。
年代ごとに訴求の方法は違うが、時代の雰囲気も写し取ったポスターから多様な物語が想起される点は共通している。自身の経験への回想とともに、被写体や撮影者と一緒に旅する気分が湧き上がる。
各ポスターへの好みは分かれるだろうが、個人的には年代の古いものに心が動いた。きっぷの性格や使い方の説明文を含む惹句(じゃっく)の部分にまで、時間をかけて練られた跡が見えるからだ。
古くから、イベント告知のポスターを芸術家が手掛け、それ自体が作品として後世に残ることがある。同様に各分野の専門家が心血を注いだ、優れた広告ポスターもアートだとあらためて感じた。
同展は前期が7日までで、後期が9日から21日。心のさざめきを体験する時間はまだ残っている。(智)