特集奈良の鹿ニュース

国原譜

奈良を訪れる観光客のお目当ての一つが、…

 奈良を訪れる観光客のお目当ての一つが、奈良公園で暮らすシカ(ニホンジカ)であることは間違いないだろう。シカと人間が触れ合える、貴重な場所である。

 18日付14面(国内・国際)に、いささか気になる記事が載っていた。大阪泉南の岬町で捕獲されたシカが、「ニホンジカとタイワンジカの交雑個体と考えられる」というものだった。

 岬町は和歌山市に隣接している。記事にはなかったが、同市加太の港から船で渡る人気の観光地・友ケ島には戦後、観光目的でタイワンジカが導入されたという。

 野生化したシカが海を泳いで渡り、岬町周辺ですみ着いた可能性は捨てきれない。このまま交雑が進めば、在来種であるニホンジカの特徴が変化しかねないという。

 琵琶湖などで在来種を食い荒らす外来魚、ブラックバスやブルーギルなどの話、ペットのミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)が捨てられ野生化し、在来種との交雑が進んでいる話など、外来種の問題は深刻化している。

 今すぐ奈良に影響があるとは思いたくもないが、注意深く情報を集めておくことが必要だろう。(恵)

 

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