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国原譜

何事も過半数というのが一つの目安になるとすれば、…

 何事も過半数というのが一つの目安になるとすれば、共同通信社の世論調査で、集団的自衛権の行使容認に反対の声が5割を超えたのは注目に値する。

 逆に賛成は3割ほどだから、それでも閣議決定を急ぎたいというなら、安倍晋三首相はまず国民に信を問うべきではないか。総選挙でもいいし、憲法改正でもいい。

 説明を重ねるほどに分かりにくくなっていく面と、じわりと“本音”が出てきたと見える面がある。本音の部分は「集団的自衛権」から「集団的安全保障」へのシフトだ。

 自衛と安全保障はどう違うか。ここをすっきりさせない限り、論議は進みようがないように思う。自衛(セルフ・ディフェンス)と安全保障(セキュリティー)の違いだ。

 憲法9条の解釈見直しでできることと、できないことは何か。それこそ現憲法が生まれてからずっと英知を結集して論議されてきたことだ。

 その蓄積を飛び越えていいのかどうか。某大臣が以前、ドイツのワイマール憲法を引き合いに出して言ったように「静かにやろうや」で済まされてはかなわない。もっと論議を。オープンに論議を。(北)

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